画像引用:沖縄タイムスプラス
20日、沖縄県立埋蔵文化財センターと土肥直美元琉球大准教授らの研究グループは、最新のデジタル技術によって旧石器時代の人骨から生前の顔が復元されたと発表しました。人骨は沖縄県石垣市の白保竿根(さおね)田原(たばる)洞穴遺跡から出土した約2万7千年前のもので、国内最古の人骨だそうです。
約2万7千年前の人骨
今回復元されたのは沖縄県石垣市の白保竿根(さおね)田原(たばる)洞穴遺跡から出土した人骨で、約約2万7千年前のものだとされています。発掘時に確認された人骨は合計4体、そのうち最も保存状態が良かった「4号人骨」の頭骨が復元対象となりました。
復元顔は驚くほどリアル
復元作業には最先端のデジタル技術をフル活用、始めにX線コンピューター断層撮影(CT)で形状を3次元のデジタル情報で捉えた後3次元プリンターで出力しベースを完成させます。肉付けは超音波診断で測定した日本人の皮膚の厚さのデータを参考にしています。発掘時には左頬骨(きょうこつ)と右上顎骨が欠けていたものの、データを左右に反転させて破損個所を補い、かなり実物に近いと思われるリアルな顔の復元が実現しました。
「国内最古の顔」はこんな顔
復元されたいわゆる「国内最古の顔」は、琉球列島や中国南部、ベトナムなど南方系に多く見られる顔の特徴があり、バランスは額が広くて縦の長さが短め、鼻の付け根はくぼんでいて彫りが深い、エキゾチックな雰囲気があります。なにより、現代の沖縄でもよく見かける顔だったことに驚きです。
国立科学博物館で期間限定展示中
画像引用:国立科学博物館
かなりイマドキの沖縄人に近い「国内最古の顔」はですが、復元された顔の模型は6月17日まで東京・上野の国立科学博物館で開かれる企画展「沖縄の旧石器時代が熱い!」で展示されています。
最新デジタル技術のハイテクさが確認できることはもちろん、どこかキュートな古代人に会うのも楽しみですね。
あのメンバーに似てる!
約2年におよぶ研究の末、復元に成功した土肥直美元琉球大准教授は、「特に沖縄の方は、多くの人が『どこかで見たことがある』という印象を持つのではないか。」とコメントしており、今回の復元で古代人が現代沖縄人に非常に近い特徴を持つことが分かりました。
私も、復元顔を見た瞬間に「あのバンドのメンバーに似てる!」と思いました!
もちろん、沖縄出身のバンドです。みなさんはいかがでしょうか。